Flower Notesの解散、そしてLabel The Gardenの未来。

 

2018年3月10日、渋谷のマウントレーニアホールでFlower Notes最後のライブが行われた。グループ解散は3月末日なのでまだ活動自体は終わっていないが、ライブはもう3月10日以降は行われず、直接メンバーに会える機会もないので実際のところは”終わっている”状態だ。

 

 

2018年のFlower Notesの活動を振り返る。

 

今年は1月3日に行われた新年会、そしてNew Year Party、いわゆる冬TIFで始まった。その次の週では@JAM Partyにも出演し、夏に行われる3大アイドルイベントである@JAM、そしてTOKYO IDOL FESTIVALに出演できる大きな路線に乗ったかと思われた。しかし、ここまで右肩上がりで活動してきたFlower Notesが湊、葉月の卒業を皮切りに一転する。ここから先はの詳細は言わずもがなであるが、木村の卒業発表、そしてその次週にはグループ解散の発表がされた。あまりにも急展開すぎる早さでFlower Notesの幕は閉じた。

 

ファンの一人として、このような形での幕引きは悲しく感じるが、まぁそれもある意味では地下アイドルとしての宿命なんだろう。そう簡単に長生きすることはできない世界だし。

 

ちょっと余談になるが、アイドル市場、特にライブに出演することで収益をあげるライブアイドル市場においてはどうしても現場に足を運ぶファンに頼る側面がある。端的にそういう現状を表した言葉が「在宅は〇ソ」という慣用句である。ライブアイドルがなぜそこまで現場に足を運ぶファンに依存してしまうのかというのは簡単な理由で、ライブに出演し、特典会でファンから利益をあげることでしか収益を伸ばせないからである。この点においてプロレスや野球、サッカーといったエンターテインメントとは一線を画す。サッカーを例にするなら、スタジアムに足を運ぶ人が一番偉いという現場至上主義的な思考は既に淘汰されている。まぁこれは野球やプロレスもそうだが。市場規模が大きいスポーツ娯楽は、会場に足を運ぶこと以外にネット通販でグッズを購入することもできるし、有料会員サイトに加入することで贔屓にしているコンテンツに対して利益を生ませることができる。しかし、ライブアイドルにとってはネット通販もなければ有料会員サイトもない、ライブ会場に来てグッズを買うほかないのだ。そして、そのグッズを買う行為はそのグループの収益の50%以上を占めていることは間違いないだろう。こうして現場に来ないファンはファンではないという排他的思考になり、時代錯誤と言わざるを得ない現場至上主義が完成されていく。

しかし、そういう思考になることに納得をせざるを得ないのもまた確かだ。ライブアイドルにおいてお金を落とさないファンは、そのグループにおいてなんの価値も生まない、ただの人間である。「わたし、新日本プロレスが好きなんです!だけどグッズは買ったことないし試合を生で見たこともありません!」という子がいても、新日本プロレスはこの先無くなることはないし、もしかしたら5年後、10年後に新日本プロレスの試合を見に来てくれるかもしれない。その子の友達が新日本プロレスにハマるかもしれない。だけど、「わたしFlower Notesが大好きです!でもグッズも持ってないしライブも見たことない!」という子は5年後にFlower Notes見ることがないかもしれないし、実際見ることはできない。Flower Notesに限った話ではないけど。

 

余談が過ぎてしまった。アイドルとプロレスって似ているし、プロレスとスポーツ娯楽って似ている。スポーツ娯楽とアイドルはそこまで似ていないけど。プロレスって毎回同じような対戦相手で見ていて何が楽しいの?と思うかもしれないけど、プロレスにはストーリーがある。日々対戦相手同士で小さな山場を作って、そういうチリを積ませて大きなイベントで大きな山場を迎えさせる。そうして試合価値を高めていくのだ。プロレスに限らず、サッカーやアイドルにも”ストーリー”というのが非常に重要な要素である。ずっと喧嘩をしてきたレスラーが満を持してリング上でケリをつけるからプロレスは面白くなるし、1年間リーグ戦を戦ってきたからシーズン終盤のJリーグは盛り上がるし、日本シリーズも日本中が熱狂する。アイドルにもストーリーがある。タワレコでリリイベをやっていたグループが、今では国立競技場や日産スタジアムでライブをするようになったももクロ、自前の劇場こそあったが最初の観客は7人だけだったAKB48。そこから成長する姿を見てきたから大きい箱で行われるワンマンライブの景色は本当に格別だし応援したくなる。

 

Label The Gardenにはストーリーがあるだろうか?Clef Leafが先日2ndシングル「Everlasting First Kiss」(以下、エバキス)を発売したが、1stシングルが発売したのは1年前だ。この1年間なにかあったかと問われると、ワンマンライブが1回あったくらいで特に思い当たることはない。小さいヤマを作ることもせずに大きなヤマを作ったってしょうがない。むしろ大きいヤマは小さいヤマの積み重ねであり作り出すものではない。だた、今回発売したエバキスはそんな現状があったからこそかえって良く聞こえるのも確かだ。

Clef Leafのここまでの1年間、とくに1stシングル「Evergreen」発売以降の活動を肯定するわけではないが、くすぶっていたこの期間はClef Leafの根となり栄養の源になったことは間違いないのではないか。

 

LTGにはClef LeafのほかにShine Fine Movementもある。12月に「光クレッシェンド」を発売して以レーベル内ではイケイケであろう。あんまり見たことないけどこのグループにはFlower NotesやClef Leafにはない魅力があるし勢いもある。ぼくはFlower Notes贔屓の人だったので、その2グループがFlower Notesより魅力的だとはあんまし思わないんだけどね(´・ω・`) あ、あとseeDreamもいるよ。

 

とにかくClef Leafにとって本当に大事なのはシングル販売数を伸ばすことではなくてこの先1年後でも3年後でもいいけど、長く活動し続けることだから。CDを売るために活動してるのではなくその逆だということを分かってほしい。 眠いから今日はこの辺で。