Flower Notes "Let It Bloom" in Mt.RAINIER HALL

 

9月3日、Flower Notes2回目となるワンマンライブが渋谷のMt.RAINIER HALLで行われた。Flower Notesといえば持ち曲の良さと、それをステージの上で表現できるスキルを兼ね備えているアイドルである。昼と夜の2部制で、自分は夜しか行けなかったので夜の部だけを拝見した感想になっている。ライブの中では持ち曲全8曲と、seeDream時代に歌われていた4曲を合わせた12曲+アンコールで2曲となっている。

 

1.恋花

2.ライラック

3.Seed of Departure

4.ゼンマイ仕掛けのロマンス

5.パピラヴ

6.fancy drop love

7.Lovi'n you...

8.Suger & Milk

9.Let It Flow

10.スイートピー

11.Stay Gold

12.キミのもとへ

Enc1.Lovi'n you...

Enc2.Let It Flow

 

今回のワンマンライブでは、前回の新宿BLAZEで行われたワンマンではやっていたカバー曲はなかった。

誰も見ていないブログなので多少辛辣になるが(自分の記録用なので←)、Flower Notesの持ち曲だけではワンマンライブを成功させることはまだ不可能であることを露呈したワンマンになった。

ライブの流れを止めるかのような2曲ごとのMC、そしてそのMCではまったく中身のない、淡々とした会話。今回のワンマンを見て一番ウィークポイントだと感じたのはMCだ。ライブ中のMCといえばグループの雰囲気を感じ取れるような、そしてメンバーそれぞれがどういう感じの子なのかが把握できるひとつの重要な構成要素だと思っているのだが、Flower NotesのMCはどうもテレビ番組に招かれたゲストにインタビューしているかのような空気感で、本音で会話している感じはなく営業用の建前で会話している感じがある。トークレッスンもしているはずなのにぶっちゃけつまらない。

 

ライブというのは、開演前の高揚感・ライブ中のパフォーマンスによる感動・終演後の余韻の3つが合わさって初めて素晴らしいものになると思っている。

開演前の高揚感は、例えばライブハウスの入場門をくぐったときに眼前に入ってくるステージの装飾やライブハウスの匂い、たくさんのファンが集まっているフロアなどさまざまな要因で創出することができるが、今回のワンマンライブにはそういった工夫はほとんどなされていなかった。ライブパフォーマンスには一定の評価を与えることはできるかもしてないが、それは個々に見ていけばの話で頭からケツまで総合的に評価しろと言われれば良い点数はつけることはできないだろう。

Flower Notes始まりの曲にしてFlower Notesの真髄を見ることができる「恋花」や、メンバーが心から楽しそうに歌うことができる「ゼンマイ仕掛けのロマンス」や「Suger & Milk」、そのほか「Stay Gold」や2ndシングル表題曲の「Let It Flow」など、本当に素晴らしい曲を持っているのに、それを活かすことができないライブ構成。いや、むしろ曲の良さが際立ちすぎてそもそも持ち曲がライブ向きではなく観賞向きなのかもしれない。

Flower Notesに限らず、Label The Gardenが出来上がった時から起きている乖離現象なのだが、LTGのFlower NotesやClef Leafといった看板グループは、昨今のアイドルシーンの主流から大きく逸れたコンセプトを持つ。グループ結成当初は、自分自身も「今のアイドル市場において、王道アイドルの空洞化が起きているからこその王道アイドル」だと信じてきたが、どうやらその見込みはこの1年の活動で方向転換を余儀なくされるところまで来ているのだと痛感している。

やはり、王道であるがゆえに今のアイドル市場においては異端なものが売り出していくには、相当の爆発力と何らかの”きっかけ”が必要になるわけで。そして皮肉なことにその爆発の推進力となるであろうメンバーは5月に卒業してしまい、次点で歌がうまいメンバーは体調不良のため無期限の活動休止、残された4人は一人ダンスがうまい子がいるがあとのメンバーはこれといった特徴がない。つまり売り出していくきっかけづくりすら出来ないのだ。

 

Flower Notesが今のアイドル市場で勝つためには、強みである王道アイドルのコンセプトは持ちつつ、やはり現場主義で戦っていくしかない。「花と音符と花言葉」というコンセプトは捨ててはいけない。個人的には足かせだと思っているのだが、やはりこのコンセプトはグループの根幹であり、容易く捨てるものではない。その”足かせ”と共に対バンライブに出演する方針で行くのならばライブでの定番曲が必要になってくる。いつかどこかで書いたような気がするけど、いまのレーベル規模で遠方民のこととか在宅の事を考えた商売をする必要は全くない。今目の前にいるファンになってくれるであろう人たちを獲得することを考えてほしい。ファンが増えることは何かのきっかけが生まれる一種のカンフル剤となる。

 

まもなくLTG第3弾となるメジャーグループが誕生する。LTGのスタッフも無限ではないので、おそらくレーベル内で第一党として活動してくことはなくなるだろう。このどん底から這い上がるのはメンバー次第。生きるか死ぬか、どちらを選択するのかわからないが、ここまでのFlower Notesに立ち返る原点などない。本気で来年エビ中やベビレと同じ舞台に立つのであれば、これからのすべての仕事、レッスンや対バン、トークチェキ会にしっかり意味を持たせファンをつけること。大手事務所の後ろ盾があることは忘れて、がむしゃらにひたむきに活動していくことがグループが上向きになる最初の一歩ではないだろうか。

 

 

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